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意外と見落としがちな筋力の衰えによるリスク

2021-02-18

一般的に筋力が衰えると、

 

腰痛になりやすい

が痛くなりやすい

転びやすい

 

といったことが、イメージしやすいのではないかと思いますが、

実は、筋力の衰えがもたらすデメリットはそれだけではありません。

 

筋肉の衰えによるデメリットを考える上で、知っておかなければいけないことは、

そもそもの筋肉の役割とはいったい何なのか?ということです。

 

筋肉には大きく分けて7つの役割があると言われています。

 

①体を動かす、体を安定させる。(姿勢の保持)

 

筋肉(骨格筋)は、骨と骨をつなぐようについており、立つ、座る、歩くなどの

一環の動作も、筋肉が伸び縮みすることで、成り立っているのです。


また骨格筋が関節を安定させることで姿勢を保ち、正常な動きをすることができます。
人間は、常に重力の影響を受けており、体を支えるだけでも多くの筋肉を必要とし、力を出し続けています。

 

②衝撃の吸収、血管・臓器の保護

 

外部の衝撃から、体をまもるのも筋肉の役割です。
筋肉は、内臓や骨などを衝撃から守ってくれます。


また、筋肉で覆うことによって、血管や臓器も守っています。

 

ポンプの役割

 

心臓から押し出された血液は、体の隅々までめぐって静脈を通り再び心臓に戻ってきます。
心臓から離れた場所になるほど、送り出された血液の勢いは弱まります。

 

その時、筋肉が伸びたり縮んだりすることで、静脈に圧力がかかり、血液の循環が促進されるのです。

この作用は「筋ポンプ作用」と呼ばれ、人にとってとても重要なものです。


なかでも、心臓からもっとも遠い足に巡ってきた血液を心臓に押し戻す時に重要な役割を果たすのが、

ふくらはぎの筋肉であり、その働きから「第二の心臓」とも呼ばれています。

 

をつくる、代謝を上げる

 

人間は常に体温が36度から37度を保たれるようになっています。

この体の熱生産の約6割筋肉が占めています。

熱を発生させることで、寒い環境下でも一定の体温を保つことができるのです。


それだけ生命維持という点においても大切な熱を発生させるため、

筋肉は常に、エネルギーを消費しています。

そして、その主なエネルギー源は糖質脂質です。

 

筋肉が多いと、この熱の発生量(いわえる基礎代謝)も増えるため、代謝がアップし、

メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にもつながっていきます。

 

免疫力を上げる

 

筋肉は人間の免疫力にも関係があります。

リンパ球を始めとする免疫細胞は、グルタミンというアミノ酸によって活性化されます。

 

このグルタミンは、筋肉内に多く蓄えられていることから、

筋肉が減ってしまうと免疫機能が低下してしまうといわれています。

 

⑥ホルモンの産生

 

骨格筋が産生するホルモンの主な役割には、筋肉や骨の形成再生抗炎症作用、

糖質脂質の代謝への関与、心筋細胞や血管内皮細胞の保護などがあるといわれています。

 

水分を蓄える

 

人間の体の中で、最も大量の水分を保持しているのは、実は「筋肉」です。


脂肪量が多い女性にくらべると、筋肉量が多い男性のほうが体内総水分量は多く、

健康な成人で、体重の60%前後(男性60%、女性55%)となっており、

中でも体重60kgの成人男性は、約15~20kgもの水分が筋肉に蓄えられています。

筋肉が少ない人は水を飲んでも体に貯めておくことが難しく、脱水症状を起こしやすくなるのです。
また、筋肉量が大きく減りやすい年配者の場合、体の中の水分が5~10kgも減ってしまっている場合もあり、

毎年、年配者に熱中症を発症する方が多い理由の一つになっています。

 

筋肉の役割が分かると、筋力の衰えからくる以下のデメリットがイメージしやすいと思います。

 

姿勢不良 → 腰痛や肩こりなどの身体の不調

むくみ冷え性などの血行障害(足のつりなど)

代謝の低下

免疫力の低下

脱水症状を起こしやすい

 

実は、筋力の衰えからくるリスクはこれだけにとどまりません・・・

 

・認知症(もの忘れ)

・うつ病

・肥満

・不眠

・骨粗しょう症

・生活習慣病

 

これらにも深く関わってきます。

 

特に体力的な衰えが顕著となる50歳前後からは、筋肉の維持が将来の健康に多大な影響を及ぼします。

ですので、50代(40代からが理想)から始める筋活がとても大事になってきます。

 

次回は「50代から始める筋活」をテーマにブログを書いてみたいと思います。